2021年3月3日水曜日

オーガニックコスメ市場の行方 〜ポーランドと日本を比較〜

<ポーランドとの貿易・輸出入、ポーランドへの投資、ポーランド進出を考える日本の企業様へ>


近年のSDGsやパリ協定の採択以降、人々のサステナビリティへの関心が急速に高まりつつある。同時に、世界中で高まるオーガニック志向がコスメの分野にも波及してきている。オーガニックコスメの定義が日本では定まっていないが、基本的に農薬や化学肥料を使用しない植物由来成分を配合した化粧品を指す。化学農薬を使わないため、肌にも負担が少なく、環境保護にも貢献する。


ポーランドでも、平均給与の上昇による生活水準の向上に伴い、環境への配慮や健康志向が高まっている。実際、ナチュラルコスメに特化したコスメフェア、Ekocudaが開催されている(写真1)。2016年に第1回Ekocudaが開催され、66のコスメブランドが出展、8000人が来場した。そして2018年に行われた第5Ekocudaには約180のブランドが出展し、来場者は約2万人まで膨らんだ。2年で規模が約3倍に拡大したことから、ポーランド国内でのオーガニックコスメに対する関心が高まる結果となった。今やオーガニック化粧品の市場は急成長を遂げ、オーガニックの新たなポテンシャルの大きい市場を形成している。


                       (写真1:コスメフェア/ Ekocuda)



日本でも、日本ならではの天然素材を活かしたオーガニック系コスメへの関心が高まっている。SHIROをはじめとするナチュラル系コスメブランドは幅広い年代から支持されている。SHIROは酒粕やがごめ昆布、ジンジャー、アマニ油、ルバーブなどの日本の素材の良さをシンプルに活かし、様々なメイクアップ商品を展開しており、実際に食べられるほど安全な素材を使用している(写真2)。毎月新製品を発売するなどラインナップのバリエーションが豊富な点が若者から人気の理由となっている。紙箱なしの商品を通常価格の3%を割引して販売することで製品の包装を削減するなど、包装面からも地球環境への配慮がなされている。

                              


                                (写真2: SHIRO )                                                                             (写真3:SHUNOBI)



また、SHUNOBI(シュノビ)は、日本酒の持つパワーに着目して開発された世界でも珍しい『日本酒オーガニックコスメ』である。酒粕は天然成分を多く含む他、アンチエイジング効果や美白効果があると言われている(写真3)。


日本とE U間のE P A(経済連携協定)の締結でヨーロッパとの結びつきの強化が期待され、世界中で消費者の健康志向が高まる今、美白効果やくすみ改善効果をもたらす酒粕や天然素材を使用した安心安全な日本ならではのオーガニックコスメの海外市場参入の可能性に期待が寄せられている。

 

<出所>

写真1:Ekocuda  https://www.facebook.com/pg/ekocudacom/photos/?ref=page_internal

写真2:SHIRO  https://shiro-shiro.jp/

写真3:SHUNOBI  https://www.shunobi.tokyo

 

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