<ポーランドとの貿易・輸出入、ポーランドへの投資、ポーランド進出を考える日本の企業様へ>
東京でポーランド日本経済フォーラムが開催
3月6日、東京で「ポーランド日本経済フォーラム」が開催されました。ポーランドと日本はすでに経済において良好な関係を築いていますが、「更に関係を強化した上で、日本からポーランドへの貿易投資を促進させることが一番重要な課題である」と結論づけられました。ポーランド投資貿易庁、ポーランド開発技術省、在日ポーランド共和国大使館、日本貿易振興機構(ジェトロ)が主催したこのフォーラムには、両国から100社を超える企業の代表者が集まりました。
ポーランドのワルデマール・ブダ開発技術大臣は、日本とポーランドの良好なビジネスパートナーシップに触れた上で、「エネルギー・インフラ・新技術といった分野だけでなく、対話と相互尊重に基づいてお互いをサポートし合えるような長期的な関係にも発展させていきたい」と述べました。
これに対して、日本側も好意的な反応を示しました。日本政府を代表する中谷真一経済産業大臣は、「日本企業の経験と技術的進歩が質の高い人的資本、革新的な新興企業、発展途上のポーランドのインフラと組み合わさることで地域全体の発展に影響を与える素晴らしい共同事業が生まれると確信している」と主張しました。また、JETROの信谷和重副理事長は、「ワルシャワ事務所がポーランドと日本のビジネス協力だけでなく、相互有効の拠点になることを約束する」と付け加えました。
日本にとってポーランドは欧州連合(EU)への自然な架け橋であると言えます。2003年にはポーランドと日本は戦略的パートナーシップ宣言に署名しています。実際に、三井物産、三菱商事、住友商事、トヨタ自動車、日本精工、ブリッジストーン、伊藤忠商事、AGCガラス、ピルキントン(NSGグループ)といった日本の大手資本グループがポーランドに長期的に進出しています。ポーランド国立銀行(NBP)のデータによると、投資資金の面で日本はポーランドにおいてアジア第二位の投資国となっています。また、ポーランドにはすでに356の日本企業が進出しており、そのうち113社が製造業です。これらの日本企業はポーランドで53, 000人以上の雇用を創出しています。また、貿易の面でも双方の関係は良好であると言えます。2019年の貿易は、日本からポーランドへの輸出が前年比5.5%増の23,58億3500万ユーロとなり、輸入は2.6%増の2,340億2800万ユーロになりました。この数字は、ともにポーランドがEUに加盟した2004年以降の最高額を更新しました。一方、2019年の対日貿易も、輸出が前年比18.2%増の6億6,900万ユーロ、輸入が23.2%増の44億5,300万ユーロとなり、輸出入ともに大幅に増加しました。
ポーランド投資貿易庁のパヴェウ・クルタシュ理事長は、「今回のフォーラムやそれに先立つ経済使節団、日本の大企業との数多くの二国間会談が、日本からポーランドへの企業の投資規模や投資額の増加につながると信じている」と強調しました。その上で、「ポーランドにおける日本企業のプレゼンスとポーランド人技術者への日本人の評価から、日本企業のさらなる革新的な動きがポーランド企業ならびにポーランド経済で見られると確信している」と述べました。また、「ポーランド企業の日本におけるプレゼンスは、ポーランドのスタートアップ企業の日本での関心と東京進出に見られるように、近い将来さらに高まる」ことも強調しました。
経済・文化面で良好な関係を長間築いてきた日本とポーランドですが、今後の更なる二国間の関係構築に一歩近づくようなフォーラムとなったようです。
ポーランドのワルデマール・ブダ開発技術大臣
(写真:ポーランド貿易投資庁より)
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