2015年3月30日月曜日

東欧の哀愁と熱情、マレック・シュパキエヴィッチ

東京銀座の王子ホールで開催されたマレック・シュパキエヴィッチのチェロリサイタルを堪能してきた。シュパキエヴィッチはヨーヨー・マからも賞賛されるポーランド出身のソロリスト。その希代のソロリストの初来日とあって会場は暑い熱気で包まれていた。

リチャード・ギア主演『HACHI-約束の犬』(2009)、松井久子監督の『レオニー』(2010)でもソロを披露している。今回、上海出身の有名ピアニスト、ジアイ・シーと共に、2時間にわたる贅沢といえる内容の演奏であった。







































ラインナップは、
・ドヴォルザーク:スラヴ舞曲 ホ短調
・ショパン:チェロ・ソナタ ト長調 Op.65
・ショスタコーヴィチ:チェロ・ソナタ ニ短調 Op.40
・ピアソラ:ル・グラン・タンゴ


 
中でも、彼自身が編曲をしたというほど思い入れのある1曲目は、原曲とはまた違った哀愁漂うチェロの音色がとても印象的。楽器同士の会話も窺えてしまうほど彼のチェロとジアイ・シーのピアノのハーモニーは抜群。最後は他曲と雰囲気が全く違うタンゴを披露し、会場を魅了。鳴りやまぬ拍手の中、ステージをあとにした。

この日のアンコールでは東日本大震災で被害を受けた流木を使用して作られたチェロが奏でられた。「千の音色でつなぐ絆プロジェクト」と題され、製作されたヴァイオリン、ヴィオラ、チェロがリレーのように世界中で弾き継がれていくプロジェクトで、裏面に描かれた一本松に想いを馳せ、彼の音色を魅せてくれた。

終演後は、来場者全員に配られた本人のオリジナルCDに直筆サインをしてくれるなど、終始笑顔のマレック氏の人柄に接する思いがした。
 


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